硝子体手術 - 八千代新井眼科

八千代新井眼科
イオンモール八千代緑が丘 3階
予約優先制
047-409-1925
硝子体手術

硝子体と網膜について

眼の構造はカメラに例えると、『水晶体』はレンズ、『網膜』はフィルムに相当します。

網膜の中心で視力に関わる最も大切な部分が『黄斑』で、眼球内の空間の大半は『硝子体』と呼ばれる透明なコラーゲンの線維組織と水分で構成される組織で出来ています。

眼に入った光は水晶体、硝子体を順番に通って網膜まで達しますが、硝子体に出血や混濁などの異常が起きたり、網膜(特に黄斑)に異常が起きたりすると視力低下などの障害を引き起こします。

硝子体と網膜について

網膜硝子体の主な疾患

糖尿病網膜症

糖尿病のコントロールが悪い状態が続くと網膜の血管が詰まり虚血をおこし、出血や黄斑部に浮腫ができ視機能が低下します。またさらに進行すると新生血管が出現し視力が著しく低下する大出血(硝子体出血)を起こしたり、増殖膜という異常な膜が生じて網膜を引っ張ることで牽引性の網膜剥離をきたします。糖尿病網膜症は日本における成人の失明原因の上位を占めています。 自覚症状がないまま進行しますので、内科治療で血糖値の上昇を防ぎ、網膜症の進行を見逃さないよう定期的に眼科受診して適切な時期に必要な治療を行うことが重要です。

裂孔原性網膜剥離

裂孔原性網膜剥離は硝子体に引っ張られた網膜に穴が開き、穴から網膜の下に眼内の水が入り込んで網膜が眼球の壁から剥離してしまう病気です。網膜剥離が進行すると黒いカーテンがかかるように視野が狭くなっていき、網膜の中心部分の黄斑が剥離した場合は不可逆性の視力低下が生じてしまいます。さらに放置した場合は最悪の場合失明することがあります。一旦剥離した網膜は手術をしなければ元に戻りません。発症後の経過が長いと網膜が縮んで硬くなってしまい難治性となることも多いため、早期発見・早期手術が重要です。

黄斑円孔

黄斑円孔は網膜の中心部(黄斑部)に穴(円孔)があいてしまう病気です。視野の中央が見えなくなる、物が歪んで見えるなどの症状が出現し、放置すると強い視力低下を来たします。早期の硝子体手術で穴を閉じることで視力や症状の改善が期待できます。手術終了時に眼の中にガスを注入し、黄斑にガスを当てることで穴を塞ぐ手術です。手術後は数日間うつ伏せの姿勢を取ることが必要となります。

黄斑前膜

黄斑部は網膜の中心にあり、視力に重要な役割を果たす部位です。黄斑前膜は網膜面上に残った硝子体の一部が増殖し膜となって収縮することにより網膜を変形させてしまうことで視力低下や歪みを起こす病気です。「見ようとするものの真ん中以外は正常に見える」というのが特徴です。

失明に至ることはありませんが、放置すると徐々に網膜の変形が強くなり視力が低下します。手術で膜を除去すれば、網膜の変形は改善し視力改善や症状回復が期待できます。しかし、術後に自覚症状が残ったり、物が大きく(または小さく)見えたりする場合もあります。

硝子体出血

網膜の血管などが切れて出血し、硝子体腔に出血が溜まった状態を硝子体出血と言います。 出血により硝子体が混濁するため光が網膜までうまく届かなくなり、視力障害や飛蚊症を引き起こします。原因となる疾患は様々ですが、代表的なものとして、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、裂孔原性網膜剥離、網膜細動脈瘤破裂、加齢黄斑変性などがあります。

硝子体手術 手術方法

手術は点眼麻酔とテノン嚢下麻酔あるいは球後麻酔という局所麻酔で行います。

手術時間は疾患により異なりますが、片眼30~60分程度です。(難症例では2時間を超えることもあります。)

まず、白眼に器具を出し入れする為の径1mm程度の穴を3か所、専用器具(カニューレ)を用いて開けます。

この穴は手術を安全に行うため、以下の理由があります。

  • 手術中に眼内圧を一定に保つ灌流液を入れる
  • 正確な手術のため、眼内を照らす照明器具を入れる
  • 硝子体を処理する手術器具を挿入する
硝子体

硝子体および硝子体内の濁りや出血を除去します。眼球の形態を保つため硝子体を切除した分量だけ眼内に灌流液が入り硝子体と置き換わっていきます。その後は疾患により対処が異なります。

網膜剥離

網膜剥離では、網膜の下にたまった水を吸引し、網膜の破れ目(網膜裂孔)の周囲にレーザー照射をします。

また、糖尿病網膜症では増殖膜を除去し新生血管の発生予防や阻止のためにレーザー照射します。

黄斑前膜

黄斑前膜では視機能を低下させている網膜上の膜を取り除きます。黄斑円孔では黄斑円孔周囲の膜を剥離します。

黄斑円孔、網膜剥離、糖尿病網膜症、黄斑網膜下出血など

また黄斑円孔、網膜剥離、糖尿病網膜症、黄斑網膜下出血などでは、眼球内にガスやシリコンオイルを入れて手術を終了します。手術後は数日間うつ伏せ状態など姿勢の制限が必要となります。

術後の下向き姿勢(うつむき姿勢)

手術までの流れ

問診

患者さまの眼の状態やお体の健康状態についてお伺いします。

術前精密検査

手術に必要な検査を行います。白内障と同時手術となる場合は、白内障術前検査も行い、眼内レンズを決定します。 緊急手術であれば、初診時に手術日を決定します。 

点眼

手術日の3日前から抗菌の点眼をします。

手術当日

来院予定時間に、できるだけご家族など付き添いの方とご来院ください。(ご自身でのお車、自転車の運転はお控えください)

片眼30~60分程度ですが、眼の中の状況によってかなり個人差があります。

術前の約1時間前より、消毒や瞳を開く(散瞳剤)点眼や皮膚消毒をおこない、また、術後は、院内で安静後、診察を受けて問題がないことを確認した上で、ご帰宅となります。

お化粧はしないでご来院ください。

術後の注意点

日帰り手術は、術後の注意点を守ってさえいれば比較的自由に日常生活をすることができます。

しかし、手術である以上、感染症等のリスクが伴います。医師、スタッフからの説明を順守してください。

入浴
手術当日は入浴できません。翌日からは首から下の入浴は可能です。
洗髪・洗眼
洗髪・洗眼は術後3日目まではお控え下さい。
その間は、美容院での洗髪や蒸しタオルで顔を拭くようお勧めします。
お化粧
目の周りの化粧は感染の誘引となりますので1週間はお控えください。
手術翌日から、眼の周りはさけ、ファンデーション・眉のお化粧は可能です。
TV・読書
手術当日から可能ですが、目が疲れない程度にしてください。
飲酒
手術当日はアルコールをお控えください。
仕事
デスクワークなどのお仕事は手術翌日から問題はありません。目に力が入るような力仕事や作業などはお控えください。
運動
ウォーキングは翌日から可能です。ジム、筋トレ、プール、ゴルフ、テニス、ヨガは手術後1ヶ月はおやめください。
体位について
黄斑円孔や裂孔原性網膜剥離など病気の種類によっては、目の中に特殊なガスを注入して手術を終了することがあります。ガスをしっかり網膜に接着させる為に手術終了後は下向きの姿勢を維持する事が必要となります。下向き姿勢が解除となる時期は病気の種類により異なります。下向き姿勢があまり出来ていないと病気の治りが悪くなる場合があります。詳しくは執刀医の指示に従ってください。
TEL WEB予約WEB予約 アクセスアクセス

上へ